【原神】行秋の水付着について

行秋が優秀な一番の理由である,水付着について軽く解説します.

実践例

まずはこちらの動画をご覧ください.

youtu.be

(倒してしまわないように胡桃の聖遺物は外して星3武器を持たせています)
終始,エンシェントヴィシャップの下地元素が水になっていると思います.生半可な元素反応の量ではこの下地元素を剥がすことができません.これが行秋が強い理由の一つなわけですが,なぜそこまで付着が強いのか解説します.

元素付着クールタイム

元素攻撃では敵やあるオブジェクトに対して元素付着をすることができます.元素付着とは別に元素付与というものがありますが,これはディルックの元素爆発や宵宮,胡桃の元素スキルのように自身にエンチャントするもので公式には元素付着とは異なります(混同には気を付けるべきですが伝わればいいとは思います).
元素攻撃の度に元素を付着することは実はできません.ある敵に対してある元素攻撃で元素付着をして,再度同じ元素を付着をしようとするには一般には3つの条件のうちどれかが必要となります.

  1. 異なる元素攻撃
  2. 同元素攻撃について:2.5秒以上間をあけた後(キャラによってはこれが0秒のものもある)
  3. 同元素攻撃について:元素付着の次の攻撃からカウントして3ヒット目

まず,1つ目は別の元素攻撃の手段で付着するというものです.例えば,元素スキルで元素付着をさせた直後に元素爆発で元素付着をさせる,あるいは別キャラの同元素の元素攻撃で元素付着をさせるという方法があります.
次に,2つ目は2.5秒以上後に同じ元素攻撃をすれば元素付着をすることができます.この元素付着ができない時間のことを元素付着クールタイム(Internal Cool Time(Down), ICD)といいます.この時間はキャラ,そしてキャラでも攻撃ごとに異なるのですが,多くは2.5秒となっています.
最後に,3つ目はクールタイムとは関係なしに3ヒット目で必ず付着できるというものです.

行秋の動き

行秋は3種類の水付着の手段を持っています.元素スキルによる攻撃時(2ヒット)×2回(祭礼の剣),雨すだれの剣展開時に周囲(というかほぼ密着状態)の敵への付着,元素爆発(剣雨)による攻撃時です.
行秋の基本の動きは

元素爆発発動(雨すだれの剣展開)

通常振り(2凸効果発動で水元素耐性ダウン, 2ヒット)

元素スキル(4凸効果で最終ダメージに1.5倍乗算, 2ヒット)

通常振り(3ヒット)

元素スキル(祭礼の剣により再発動, 2ヒット)

通常振り(2ヒット, 完凸の場合は5ヒット)

キャラチェン

通常振り(最大14回程度)

になります.最後に元素スキルをうつ場合など派生形は色々ありますが,それぞれ利点が違います.今回の形は最初に確実に下地元素を水にしつつ4凸効果を活かすというものです.

行秋の付着のタイミング

では,上のような動きの場合どこで付着が起きているかを考察してみましょう.行秋は元素スキルの蹴り上げがICD 0秒で雨すだれの剣周囲への水付着と剣雨はICD 2.5秒(なはず)です.元素スキル1ヒットを✓,剣雨1ヒットを†で,雨すだれの剣を⚔で表現したいと思います.先ほどあげた3つの付着のルールを使っていくだけです.付着が起きた攻撃(雨すだれの剣は0ダメージの攻撃です)を水色にしていきます.おおよそ剣雨発動2回で2.5秒経つと仮定します.

2凸~5凸の場合

元素爆発発動

通常振り

元素スキル

通常振り†

元素スキル 

通常振り†

キャラチェン

通常振り

通常振り††

通常振り †† 

通常振り

通常振り † 

通常振り†

通常振り  

通常振り††

通常振り †† 

通常振り

通常振り † 

通常振り†

通常振り 

通常振り††

完凸の場合

元素爆発発動

通常振り

元素スキル

通常振り†

元素スキル 

通常振り†††

キャラチェン

通常振り † 

通常振り††

通常振り ††† 

通常振り†

通常振り  

通常振り††††

通常振り † 

通常振り†

通常振り †† 

通常振り††

通常振り †† 

通常振り††

通常振り 

通常振り††

のようになります.2.5秒のクールタイムのタイミングと3ヒット目のタイミングのずれ具合によってはこれ以上に付着回数が増えると思います.非完凸の場合は継続時間内に合計31回の水元素付着でした.一方完凸の場合は,35回です.完凸は単に総倍率の上昇というだけでなく,水元素付着の観点からみてもかなり壊れ性能だということがわかりますね.たった4回の水元素付着の差ですが,もし起きないはずだった蒸発が完凸の場合には蒸発していたと考えると行秋の完凸との火力差に加えてさらにDPSに差が開いてきます.

行秋側の蒸発で可視化する付着のタイミング

以上のことを踏まえて次の動画をご覧ください.

youtu.be

1回目の通常振り
2回目の通常振り
3回目の通常振り
4回目の通常振り
5回目の通常振り
6回目の通常振り
7回目の通常振り
8回目の通常振り

ここまでしてようやく下地元素が水ではなくなっていることがわかります.それでもギリギリ剥がせているくらいです.また,わかりやすく行秋の会心率を100%にしています.行秋で蒸発が起きて2倍のダメージになっているタイミングというのはすなわち行秋が水元素付着をしたタイミングになります.よくみると3ヒットごとあるいは2.5秒ごとに蒸発が起きていることが若干わかるかと思います(3816が通常ダメージで8249が熟知42の蒸発ダメージです).それでも行秋の水付着が強く(そもそも水下地の炎蒸発が1.5倍反応なので水の方が残りやすいです),行秋側ではなく炎キャラ側で蒸発が起きているところもあります.上の写真をわかりやすく記号化してみます.まず,理論通りに水付着が起きるタイミングを水色にしてみます.

(ディルック元素爆発カットイン終了直後)

††









††

††


今度は実際に蒸発が起きたタイミングを橙色にしてみます.

(ディルック元素爆発カットイン終了直後)

††



†††









††

水色だったはずなのに橙色になっていないところがあります.これは,雨すだれの剣による0ダメージ蒸発によって下地元素の炎がすべて消費されてしまった直後に剣雨が降り注いで蒸発が乗らなかったというわけです.また,簡単のために剣雨2回で2.5秒と仮定していましたが,実際には完璧に2.5秒というわけでもないので後半になるほどクールタイムごとの付着のタイミングは予測したものとのずれが大きくなってきます.いずれにせよ水付着自体は起きているのですが,元素反応がタイミング悪く起きなかったということですね.

行秋最強!

行秋は水元素付着だけでなく,雨すだれの剣によりダメージ軽減(シールドと併用可),微回復,中断耐性付与の効果も得られます.また固有天賦2(水ダメバフ20%)もシンプルに優秀ですし,固有天賦3の天賦本返還もありがたいです.命の星座もすべて優秀です.1凸:雨すだれの剣が4本になり回復量もその分増えます.2凸:元素爆発延長に加えて水元素耐性ダウン(ずるすぎる!).4凸:元素スキルのダメージがそのまま1.5倍される(ダメバフに加算ではなく別枠乗算でインチキです!!).6凸:付着がさらに優秀になり総倍率もかなり上昇するうえ,元素エネルギーも回復してしまうので元素チャージ効率を落としてさらに火力に寄せることができてしまう...ずるすぎる.かなり優秀なキャラクターなので行秋が嫌いというわけでなければ育成優先度はかなり高いです.