渾身バグ？
以下のような内容のツイートを見かけました(引用ではなく、要約です)．
導きの地では火事場力使用時に挑戦者よりも渾身を採用すると怒り時にダメージが跳ね上がる
渾身が挑戦者として扱われていて攻撃力上昇効果が含まれているバグ
ちょっと疑わしかったので検証してきました
どちらとも攻撃力上限に到達し、同じ99dmg/hitでそのようなことはありませんでした．
バグでないとしても、攻撃力上限の理解ができていないか、不屈1回のみあるいは50分以上経ったあとで怒り移行する前に討伐しているかのどちらかの理由でそのような現象が起きると思います．
後者はまあ検証不足だとして、前者について説明してみます．
結論を先に端的に述べると、挑戦者採用の場合、怒り時傷あり弱点だとしてもヴォルバスターでは渾身なしでは会心率が10%足りません．それを補うには会心カスタムが必要になってきます．なので挑戦者と会心カスタムは基本的にはセットになります．一方、渾身の場合は会心率が十分確保できるので攻撃カスタムを採用することができます．攻撃カスタムで増えた分の攻撃力というのは攻撃スキルや挑戦者とは違って、武器本来の攻撃力をあげています．これによって、不屈の1.2倍、火事場力の1.4倍の効果を攻撃カスタムも受け、また攻撃力の上限自体もその分上昇します．それによって、不屈火事場で十分攻撃力が確保できているのであれば渾身採用のほうが攻撃力上限が高い=最大ダメージが高くなります．
ではなぜ導きの地限定だと思われたのかというと、おそらく導きの地以外で不屈2回いれることがなかったからなのではないかと思います．不屈をいれなければ攻撃力上限に到達せず、挑戦者のほうが最終的な攻撃力が高くなる可能性は十分あり得ます．
上限に到達しているのか
とりあえず、2不屈火事場、護符爪、鬼人薬G、肉定食、散弾強化Lv2の条件で攻撃力上限到達に必要な攻撃力加算値を調べてみましょう．
ちなみに散弾強化はステータスではわからず散弾に対して攻撃力補正がかかります．ダメージ補正ではないので、攻撃力上限によるキャップを受けます．
攻撃カスタムII
上限700
攻撃力 700
となり、実はもうすでに上限に到達し、攻撃スキルも挑戦者も、鬼人薬Gですら必要ありません．13だけ過剰なので食事なし、鬼人薬なし、攻撃Lv3が一応消費アイテムとスキルポイントのコスパが最もよくなります．
攻撃カスタムI
上限690
攻撃力 690
こちらも上限で、13過剰なので同じです．
攻撃カスタムなし
上限680
攻撃力 680
カスタムによらず2不屈火事場ではすでに上限に到達していることがわかりました．これも13過剰です．
なので、装備の最適解は攻撃カスタムIIで最大の上限値にした状態で、超会心Lv3、見切りLv7(傷なしありかで調整)、渾身Lv5、弱点特効Lv3(肉質45以上)、攻撃力Lv1を積んで食事薬なし、あとは快適系スキルに回せばよいということになります．不屈1回にする場合は攻撃カスタムIIのときで44だけ攻撃力が足りないので食事薬あり、攻撃Lv6(18)、挑戦者Lv7(28)でちょうど上限になります．
怒り補正
モンスター怒り時には与えられるダメージに補正がかかります．
クルルヤックは等倍、つまり補正なしでドスジャグラスは1.1倍です．これは攻撃力補正ではなくダメージ乗算なので上限とは関係ありません．
挑戦者のおかげで火力が跳ね上がったと思うこともあるかもしれませんが、怒り補正倍率が高かっただけ、ということも十分ありえます．
ちなみにどのモンスターも正の補正というわけではなく、負の補正もあり、例えばネロミェールは与えられるダメージが0.9倍になってしまいます．
攻撃力上限
武器のもつ素の武器倍率(攻撃力)の2倍が攻撃力の上限になります．武器の攻撃力を、攻撃力カスタムの上昇量を
、不屈、火事場、攻撃旋律、回避の装衣、弾強化、暴れ撃ち、飛燕、攻めの守勢などの攻撃力乗算系の倍率を
、護符爪、鬼人薬、種、粉塵、食事(肉)、短期催眠術、攻撃(スキル)、挑戦者、フルチャージ、災禍転覆などの固定値で加算される量を
とします．
攻撃力の上限値というのは
です．つまり、最終的な攻撃力は
になります(小数点の処理については省略)．ヴォルバスターの攻撃力は、挑戦者を採用し、不足する会心率を会心カスタムで補って攻撃カスタムをしなければその上限値は
、渾身を採用して攻撃カスタムIIをすれば上限値が
で、攻撃力上限値は
の差が開くわけです．では不屈火事場で上限に到達するのかというのが問題なわけです．護符爪(15)と攻撃Lv3(9)の24と散弾強化Lv2(1.15倍)だけで考えると
と、ちゃんと上限に到達しています．
ついでなので、casioのkeisanで攻撃力上限を計算できるもの作りました．
ダメージ上限
ダメージ上限というのは設けられていません(カウントストップは除く)．なので攻撃力ではなくダメージそのものを増やす効果はいくら積んでも損することはありません．
ダメージ乗算に当たるものが、会心ボーナス(超会心Lv3なら物理+40%、属性ダメージは会心撃【属性】必須)、冰気錬成、射撃強化パーツ(物理のみ)、クリティカル距離補正(物理のみ、特殊照準超適正で+30%)、アサシン補正(未発覚非睡眠時+50%)、怒り補正、睡眠補正(初撃2倍)、中腹補正などです．徹甲榴弾、砲術などの固定ダメージ系はこれらダメージ乗算の恩恵を一部しか受けることはありません．
なので攻撃力上限に到達していても、(反動がクソデカくなりますが)近接射撃強化パーツをもっと積めばクルルヤックに99ダメージ以上だすことができます．冰気錬成猫火事場でさらに伸ばすこともできますし、一発芸なら睡眠アサシンなどもできます．なので99ダメージで、ダメージ上限にかかっているという表現は少し違って、攻撃力上限に到達しているというほうが正確ではあります．
